午後からは、渓谷コンサートの「幻の鍾乳洞見学」に参加。
普段は閉鎖されていて、地元のガイドさんと一緒でないと入れない。去年は雨のため中止となった。晴れてよかった。
ここから入る。

狭い入り口を潜って中に入ると…

世界中で4例しかないというカルサイトテーブル。

前回入ったときはここまでだったが、今回は一番奥まで案内して頂けた。
針状結晶群。
これもまた貴重なもの。壁全体が方解石の結晶で輝いている。
針状結晶

ヘリクタイト
天然の造形美に圧倒され言葉が出ない。これだけのものが出来るまでには、どれだけの歳月を要するのだろう。
地元の方だけでこの鍾乳洞を発掘し維持していることに、頭が下がる思いだ。
今から20年前にこの地の初エリアである一の壁を開拓していた頃、中村さん逹が鍾乳洞発掘をしていて出会い、以降ずっとお世話になるきっかけとなった。
ここがこのように素晴らしいエリアとなった大きな要因の一つであり、大切に保存していかなければならない地球の貴重な財産である。

この地は国定公園に指定されており、国定公園内で「岩を傷付け汚す行為(クライミングを快く思わない人は、クライミングのことをこのように表現する)」を認めてよいのか、とのクレームが数年前にあった。
この時地元の方はクライミングに理解を示して下さり、岩場が私有地であったことにより、「地主許可」という形でクライミングの継続が認められた。
現在の快適なクライミング環境は、地元の方との信頼関係の上に成り立っていることを、ここで登る我々は決して忘れてはならない。
これもまた、後世に引き継ぐべき掛け替えのない財産である。